「社会のために、大きく始めよう」——その志は尊いものです。けれど会計の現場から見ると、“大きく始める”ことこそ、事業や社会貢献活動が続かなくなる最大の落とし穴になりがちです。
代表・大串和義がYouTube「にきたま」第4回で語ったテーマは、まさにこの「固定費の罠」。この記事では動画の要点を文章でまとめ、福岡で事業を続けるために押さえておきたい「固定費」と「資金繰り」の考え方を整理します。
なぜ「大きく始める」と危ないのか
借入をして、立派な設備・広い事務所・多くのスタッフを一度にそろえると、毎月出ていくお金=固定費が一気に増えます。ところが売上が計画どおり伸びるとは限りません。それでも固定費は、売上に関係なく毎月かかり続けます。
この「入ってくるお金」と「出ていくお金」のズレが資金繰りを圧迫し、志ある事業を短命にしてしまう——これが“1000万円借りたら潰れる”の正体です。
そもそも「固定費」とは?(変動費との違い)
固定費と変動費の違いを押さえるだけで、「あといくら売れば赤字にならないか」が見えるようになります。
| 種類 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 固定費 | 売上が増えても減っても毎月かかる | 家賃・人件費・リース料・保険料・借入の返済負担 |
| 変動費 | 売上に応じて増減する | 材料費・仕入・外注費・販売手数料 |
ポイントは、固定費が大きいほど、売上が落ちた月の打撃も大きくなるということ。だから「大きく始める=固定費を先に膨らませる」のは、それだけリスクを背負う選択なのです。
「黒字なのにお金がない」が起きる理由
利益(もうけ)と現金(手元のお金)は、実は別物です。帳簿上は黒字でも、借入金の元本返済(そもそも費用になりません)や売掛金の回収待ちで手元の現金が尽きれば、事業は止まってしまいます。これがいわゆる「黒字倒産」です。
だからこそ、利益だけでなく「資金繰り」=お金の出入りを見ることが欠かせません。
続けるための3つの視点
- 小さく始めて、育てながら固定費を増やす。最初から大きく借りず、事業の成長にあわせて設備や人を増やす。
- 「固定費」と「変動費」を分けて把握する。損益分岐点(赤字にならない売上ライン)が見えるようになる。
- 資金繰り表で“数カ月先のお金”を先に見る。利益ではなく現金の動きを、先回りして確認する。
動画で詳しく(約13分)
資金繰り・経営計画のご相談は、初回無料です。
まず、話を聞いてみるよくあるご質問
固定費と変動費は、どう分ければいいですか?
売上が増えても減っても毎月かかるものが固定費(家賃・人件費・リース料など)、売上に応じて増減するものが変動費(材料費・仕入・外注費など)です。まずこの2つに分けるだけで、いくら売れば赤字にならないか(損益分岐点)が見えてきます。
黒字なのにお金が足りないのはなぜですか?
利益と手元の現金は別物だからです。帳簿は黒字でも、借入金の元本返済や売掛金の回収待ちで現金が尽きると事業は止まります(黒字倒産)。防ぐには資金繰りを先に見ることが大切です。
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