会社を立ち上げたら、まず経理や総務の担当者を雇って体制を整えたい——。その判断が、本業の売上が立つ前から重い固定費を抱えることにつながる場合があります。YouTube「にきたま」第19回の内容から、管理部門の費用の考え方を整理します。
この記事のポイント
- 管理部門の正社員は、売上に関係なくかかる「固定費」起業初期に抱えると、本業が立ち上がる前に資金が苦しくなることがあります。
- 担当者が1人だけだと、辞めた瞬間に業務が止まる費用だけでなく、運営のリスクとしても考えておく必要があります。
- クラウド会計と専門家を組み合わせて、費用を「変動費」に近づける日々の記帳はツールで効率化し、申告など専門的な部分は専門家に任せる方法です。
管理部門を最初から社内に抱えると、何が起きるか
経理・総務・労務・人事といった管理部門の人件費は、売上がゼロの月でも毎月かかる固定費です。本業の売上がまだ安定していない起業初期にこれを抱えると、損益分岐点が上がり、手元資金が先に減っていきます。
動画では、書籍『9割の社会問題はビジネスで解決できる』(田口一成 著)に登場する、グループの起業家が売上の一定割合で経理や労務などの専門的な支援を受けられる仕組みが紹介されています。売上に連動する費用なら、売上が少ない時期は負担も小さく、売上が伸びれば費用もそれに合わせて増えます。固定費を変動費に置き換える発想です。
「担当者が1人だけ」のリスク
動画の中では、施設を立ち上げた年に経理担当者を雇ったものの、途中で急に辞めてしまい、業務がすべて止まってしまったという経験談も語られています。
業務が1人に集中していると、その人の退職や病気で、請求・支払い・給与計算などが止まるおそれがあります。管理部門の体制は、費用の面だけでなく、業務を止めないための仕組みとして考えておくことが大切です。
中小企業・個人事業主が現実的にできる方法
グループ企業のような仕組みを、そのまま真似することはできません。それでも、考え方は同じように取り入れられます。
- クラウド会計ソフトを使い、銀行明細やカードの取り込みで日々の記帳を効率化する
- 決算・申告など専門的な部分は、税理士などの専門家に任せる
- 社会保険や労務の手続きは、社会保険労務士などの専門家に相談する
- 業務の手順を書き出し、1人に依存しない形にしておく
ツールで効率化しつつ、専門的な部分をプロに任せる「組み合わせ」の体制にすれば、管理部門を最初から大きく抱えずに済みます。
利益は、借入の金利を上回っているか
動画では、事業のお金を考えるうえでの基本も語られています。たとえば金利3%で借りたお金で事業をするなら、少なくともその金利を上回る利益を残さなければ、事業をする意味そのものが問われます。管理部門の費用を抑えるのも、本業で利益を残し、事業を続けるためです。
動画で詳しく(約12分)
経理体制・記帳の効率化のご相談は、初回無料です。
まず、話を聞いてみるよくあるご質問
起業したばかりで、経理の担当者は必要ですか?
事業の規模や取引の量によります。起業初期は、クラウド会計ソフトで日々の記帳を効率化し、決算・申告など専門的な部分を専門家に任せる方法も考えられます。人を雇うかどうかは、固定費の負担と業務量を比べて判断しましょう。
固定費を変動費にするとは、どういうことですか?
売上に関係なく毎月かかる費用(固定費)を、売上や利用量に応じて増減する費用(変動費)に置き換えることです。売上が少ない時期の負担を軽くでき、損益分岐点を下げる効果があります。
相談は無料ですか?
はい、初回のご相談は無料です。福岡市博多区の当事務所で、経理体制やクラウド会計の導入のご相談をお受けしています。お電話(092-263-8060)またはフォームからどうぞ。
関連サービス
大串公認会計士・税理士事務所では、クラウド会計を使った自計化のサポートや経理担当者の育成支援、税務申告・税務顧問を通じて、管理部門を無理なく回す体制づくりをお手伝いしています。
